魔王戦予選・第5戦 vs. TJさん
前戦、中村さんに当然の如く負け、最後の1戦、負ければ敗退という崖っぷちの中、なんと相手はまたしても強豪TJさん。果たして結果はいかに……。
解析
第1ゲーム(0-0/3)
2手目
- キューブフル 2-ply 13/10(2) 6/3(2) Eq.: +0.127
. 0.534 0.140 0.005 - 0.466 0.133 0.004- キューブフル 2-ply 24/21 16/10 13/10 Eq.: +0.032 (-0.096)
. 0.521 0.111 0.003 - 0.479 0.140 0.003
. . 2-ply キューブフル prune [world class]
3手目にして、またしてもエラー。実戦手と最善手とでは、10ポイントメイクをするのは共通していますが、最善手では3ポイントメイクしています。当然の手ですが、なぜかせずに96点のエラー。
4手目・キューブ
2-ply キューブレスエクイティ +0.354 (マネー: +0.311)
. 0.620 0.154 0.009 - 0.380 0.089 0.003
Cubeful equities:
. 1. ノーダブル +0.518
. 2. ダブル、パス +1.000 (+0.482)
. 3. ダブル、テイク+0.434 (-0.083)
Proper cube action: ノーダブル、テイク (14.7%)
この場面、4要素を使ってみると、ピップでやや勝ち、バックマンでは優勢であるだけで、確かにノーダブルです。83点のエラーも、後にTJさんが182点のエラーとなるリダブルを打って来て4倍になります。
8手目・ムーブ
- キューブフル 2-ply bar/20* 13/3 8/3 Eq.: +0.621
. 0.699 0.416 0.025 - 0.301 0.046 0.001- キューブフル 2-ply bar/20*/15 8/3(2) Eq.: +0.611 (-0.010)
. 0.696 0.413 0.025 - 0.304 0.048 0.001- キューブフル 2-ply bar/20*/5 Eq.: +0.489 (-0.132)
. 0.681 0.324 0.018 - 0.319 0.054 0.001
. . 2-ply キューブフル prune [world class]
bar/20*は確定的ですが、そのあとが問題です。最善手もしくはそれと同等な手では、いずれも3ポイントメイクして、ボードを強くしています。単純に勝率が高くなるのもありますし、ギャモン勝ちがだいぶ濃厚になって、マッチ勝ちがすぐそこに見えて来るというのもあるのでしょう。
13手目・ムーブ
- キューブフル 2-ply 13/8 6/5 Eq.: +0.342
. 0.671 0.145 0.006 - 0.329 0.033 0.000- キューブフル 2-ply 13/12 8/3 Eq.: +0.163 (-0.180)
. 0.581 0.324 0.021 - 0.419 0.113 0.008
3 キューブフル 2-ply 13/12 6/1 Eq.: +0.143 (-0.200)
. 0.571 0.238 0.012 - 0.429 0.062 0.001
. . 2-ply キューブフル prune [world class]
現在キューブが4倍に飛んで、あとは単純に勝率の勝負なので、ピップで50勝っているうえ、すでに相手のバックマンが3枚ある現在、ヒットするのはむしろ相手にチャンスを与えることになります。そのため、何事もなく動かす13/8 6/5が正解になるのでしょう。そのため、当然実戦でヒットしたのは200点近いエラーになりました。
その後、このゲームを制すとともにこのマッチにも勝利。強豪TJさんを相手に、なんと予選通過し、プレイオフラウンドへ進みました。
総評
作れるときは作る、それも良いところをという単純なことができていないエラーが2つもありました。その上、最後にして最大のエラーは、ランニングというゲームプランをきちんと意識できていませんでした。こういう基本のところのエラーを少なくしていかなければなりません。
魔王戦予選・第4戦 vs. 中村慶行さん
解析
第1ゲーム(0-0/3)
2手目・ムーブ
- キューブフル 2-ply 8/3 5/3 Eq.: -0.044
. 0.490 0.154 0.008 - 0.510 0.158 0.008- キューブフル 2-ply 13/11 13/8 Eq.: -0.120 (-0.076)
. 0.478 0.138 0.007 - 0.522 0.168 0.012
. . 2-ply キューブフル prune [world class]
流石にインナーブロットを晒し続けるのは良くないのでしょう。単純に3ポイントを作るのがいい手でした。
4手目・ムーブ
- キューブフル 2-ply 24/23 8/7(2) 6/5 Eq.: +0.226
. 0.547 0.170 0.005 - 0.453 0.116 0.006- キューブフル 2-ply 24/23 11/10 8/7(2) Eq.: +0.158 (-0.068)
. 0.531 0.166 0.005 - 0.469 0.120 0.006
. . 2-ply キューブフル prune [world class]
24/23 8/7(2)までは確定して、あとの1回が問題です。実戦で、11/10としましたが、最善手は6/5でした。11/10では、4ポイントにしか利きがありませんが、6/5とすれば利きが多くなるからでしょう。
このあと、正しくダブル・パスを打って1点を得ます。
第2ゲームはエラーなく進められたものの、逆にダブルを打たれパスし、1点返されます。
第3ゲーム(1-1/3)
2手目・ムーブ
- キューブフル 2-ply 8/3* 6/5 Eq.: +0.337
. 0.560 0.192 0.010 - 0.440 0.121 0.007- キューブフル 2-ply 13/8 6/5 Eq.: +0.250 (-0.088)
. 0.544 0.158 0.006 - 0.456 0.119 0.006
. . 2-ply キューブフル prune [world class]
3手目にしていきなりこのマッチ最大のエラーを出してしまいました。1の目は5ポイントメイクに使うとして、あとは5の目です。考えうる手としては、13/8 11/6 8/3*の3つくらいですが、ヒットしていくのがスコア的にも攻撃的で支持されるのでしょう。13/8は、攻めゴマが厚くはなりますが、それ以上の働きはないのでエラーになるのでしょう。11/6に至っては、ビルダーが1つ減るだけでさらにエラーが付きます。
10手目・ムーブ
- キューブフル 2-ply 13/10 5/4 Eq.: -0.087
. 0.457 0.101 0.003 - 0.543 0.195 0.014- キューブフル 2-ply 6/2 Eq.: -0.134 (-0.048)
. 0.433 0.098 0.002 - 0.567 0.157 0.009
. . 2-ply キューブフル prune [world class]
キューブが動いているので、もはや単純な勝率だけが問題になるので、4ポイントを作りにいって固めに行ったほうがいいのでしょう。そして、打たれてギャモン負けしそうになっても、もはや関係ないので、やりやすくなるものと思われます。
11手目・ムーブ
- キューブフル 2-ply 8/3* 6/2 Eq.: -0.359 . 0.321 0.070 0.003 - 0.679 0.283 0.028
- キューブフル 2-ply 13/8 6/2 Eq.: -0.435 (-0.076) . 0.283 0.038 0.001 - 0.717 0.131 0.006 . . 2-ply キューブフル prune [world class]
1.~3.の手では、いずれも3ポイントのブロットをヒットしています。3ポイントのブロットは逃げやすい上、ここでは、ギャモン負けのリスクを恐れる必要がなく、むしろ、積極的にプライムを作るなりクローズアウトしにいくなりする必要があるからでしょう。
総評
なぜかエラーが少なかったこの試合ですが、特に印象的なのはDMP独特のムーブにまだあまりなれていないことでしょうか。もう少し研鑽を積みたいところです。
魔王戦予選・第3戦 vs. 白斗さん (ムーブ編)
解析
第1ゲーム(0-0/3)
5手目
- キューブフル 2-ply bar/20 6/4* Eq.: +0.587
. 0.600 0.275 0.008 - 0.400 0.081 0.002- キューブフル 2-ply bar/20 8/6 Eq.: +0.460 (-0.127)
. 0.591 0.182 0.003 - 0.409 0.069 0.001
. . 2-ply キューブフル prune [world class]
この局面は、スコア的にもボードの状況としてもギャモンを狙いに行きたいところです。そのためここは当然6/4*をします。
7手目
- キューブフル 2-ply 8/4 8/2 Eq.: +0.181
. 0.545 0.118 0.001 - 0.455 0.089 0.002- キューブフル 2-ply 20/10 Eq.: -0.032 (-0.213)
. 0.504 0.144 0.002 - 0.496 0.160 0.005
. . 2-ply キューブフル prune [world class]
おそらく、この手は、果たして8ポイントをクリアして、アンカーやミッドポイントのブロックが保つのだろうかと思って、アンカーを外したのでしょうが、今見てみると、逃げてこそいますが、それをするよりはインナーを固めたほうがよいのは当然といったところでしょうか。特に4ポイントができるのが嬉しいところです。実際次善手は、8/2,6/2と2ポイントを作りに行く手ですが、ブロットを晒す上に作れるのも2ポイントなので、90点近いエラーが付きます。それでも、なにも作らない20/10よりは100点以上ましです。
8手目
- キューブフル 2-ply bar/23 13/11(2) 6/4 Eq.: -0.111
. 0.464 0.111 0.002 - 0.536 0.089 0.002- キューブフル 2-ply bar/23 20/18 6/4(2) Eq.: -0.229 (-0.118)
. 0.436 0.130 0.002 - 0.564 0.132 0.003
. . 2-ply キューブフル prune [world class]
bar/23 6/4は絶対として、のこる2回が問題ですが、最善手は13/11(2)。特に作りたい5ポイントのビルダーにもなる上に、特に大きな弱点を出す手でもなく、それどころか次手で相手がブロットを出すかもしれません。一方、実戦で打った20/18 6/4はわざわざバーポイントに置くことで、相手からのダイレクトショットが出てきて、打たれたあと流れでクローズアウトされるなどするかもしませんし、6/4の方も、これと言って働きがないのが良くないのでしょう。
総評
実戦でさした手の狙いのよくわからないものが多かったように思います。ムーブするときは、狙いを意識して打つ必要があるのでしょう。
魔王戦準決勝に向けて
今日は忙しかったので解析はなしです。魔王戦準決勝の相手が中村慶行さんと決まりましたが、できる限りを尽くして行きたいと思います。
魔王戦予選・第3戦 vs 白斗さん (キューブ編)
今回は、やたらエラーの数が多いので、今回のキューブ編と明日のムーブ編に分けて書きます。
解析
第1ゲーム(0-0/3)
2手目
2-ply キューブレスエクイティ +0.811 (マネー: +0.634)
. 0.659 0.391 0.017 - 0.341 0.086 0.005
Cubeful equities:
. 1. ダブル、パス +1.000
. 2. ダブル、テイク+1.216 (+0.216)
. 3. ノーダブル +0.909 (-0.091)
Proper cube action: ダブル、パス
ダブルを打ってパスされると、私の勝率は60%なので、勝率が65%あるという今ダブルを打てばパスしてもらえます。4要素でも確かめてみると、ボードは圧倒的に強く、バックマンも安全な分よく、ピップも12勝っていて、チャンスは大いにあるので、当然パスです。また、現在、攻めゴマがそこまで多くなく、まだギャモンのチャンスは、高いといえども上がりきっていないので、too good にもならないのでしょう。
3手目
2-ply キューブレスエクイティ +0.683 (マネー: +0.520)
. 0.622 0.347 0.025 - 0.378 0.092 0.005
Cubeful equities:
. 1. ダブル、テイク+0.876
. 2. ダブル、パス +1.000 (+0.124)
. 3. ノーダブル +0.727 (-0.149)
Proper cube action: ダブル、テイク
1手後になると、勝率が62%になって、gnubgのマーケットウィンドウを参照するとCPがこの時点で66%なのでテイクに変わります。4要素で見てみると、ボード、ピップ、チャンスの面では依然有利を保っていますが、相手が4ポイントにエンターして、バックマンの状況がさほど不利でなくなったため、テイクだといえるのでしょう。
11手目・テイク
2-ply キューブレスエクイティ +0.678 (マネー: +0.576)
. 0.692 0.270 0.004 - 0.308 0.080 0.002
Cubeful equities:
. 1. ダブル、パス +1.000
. 2. ダブル、テイク+1.171 (+0.171)
. 3. ノーダブル +0.810 (-0.190)
Proper cube action: ダブル、パス
私は実戦で、ほとんど互角だと思ってテイクしたのですが、勝率が3割程しかないという、全くの劣勢で、てんで情勢を読み違えていたことがわかります。実際、4要素を確認してみると、ピップ・バックマンで負けており、ボードでこそ互角ですが、向こうはギャモン勝ちのチャンスも少しありますし、スコア的にも打ちやすいので、パスになるような状況です。
このあと逆転して、逆にリダブルの打てる局面を迎えます。
14手目
2-ply キューブレスエクイティ +0.826 (マネー: +0.833)
. 0.777 0.326 0.006 - 0.223 0.052 0.001
Cubeful equities:
. 1. ダブル、パス +1.000
. 2. ダブル、テイク+1.104 (+0.104)
. 3. ノーダブル +0.956 (-0.044)
Proper cube action: リダブル、パス
もしリダブルを打てば、完全に勝率だけで決まりますが、もしここでパスすれば、私は75%の勝率があるので、77%勝てる今はパスされますから、ここは当然ダブルを打つべきでした。おそらく実戦では、それなりにギャモンを取れるのでtoo goodと判断したのだと思いますが、4点取ると1点余分なので、パスさせて十分です。実際、これが5ポイントマッチの1ゲーム目なら、これはtoo goodになりました。ちなみに、同じ5away-5awayでも、キューブがセンターだとダブル/パスです。おそらく、このスコアだと1点も2点も大して変わらないからでしょう。
ちなみに4要素の判断法だと、バックマンとチャンスだけが有利であとの2つは互角なのでノーダブルになりそうなところですが、ギャモニッシュなので、そのために十分打ちやすく、パスされやすくなっているようです。
この直後、5ゾロを振られて一気に差を詰められます。
22手目
2-ply キューブレスエクイティ +0.413 (マネー: +0.413)
. 0.707 0.000 0.000 - 0.293 0.000 0.000
Cubeful equities:
. 1. ダブル、テイク+0.824
. 2. ダブル、パス +1.000 (+0.176)
. 3. ノーダブル +0.752 (-0.072)
Proper cube action: リダブル、テイク
確かに勝率をみれば、リダブル・テイクが正しくなるのはわかるのですが、いかんせんエンドゲームに全然詳しくないので、実戦では全然わからなかったです。
しかし、同形の場合でも65%程は勝率があるので、上がりあいのときで、ある程度残っていれば、先後でそれくらいの差があると思っていても良さそうです。
結局このゲームは自分が制して、1away-3awayに。第2ゲームは1点返されて、最終第3ゲームへ。
第3ゲーム(2-1/3)
2手目
2-ply キューブレスエクイティ +0.520 (マネー: +0.216)
. 0.563 0.197 0.010 - 0.437 0.111 0.005
Cubeful equities:
. 1. ノーダブル +1.024
. 2. ダブル、テイク+1.251 (+0.227)
. 3. ダブル、パス +1.000 (-0.024)
Proper cube action: Too good to double、パス (9.5%)
1手目、相手が4ポイントを作った代わりに、こちらは62のアクションプレー。しかも次は相手の振り番なので、どう考えても相手のほうが有利です。ここはおとなしくパスするべきでした。
しかし、なんとか勝つことができて、魔王戦予選は3連勝で予選通過がだいぶ近づいてきました。
総評
ブリッツ形のキューブは、打ち忘れないようにしないといけません。
また、ギャモン勝ちとキューブの位置とスコアの関係もなかなか奥深いところだと思いました。そして、第3ゲームのエラーは、こうして見るとパスなのは自明なのでただただお恥ずかしいばかりです。
魔王戦予選・第2戦 vs. TK.shiさん
解析
第1ゲーム(0-0/3)
5手目・ムーブ
- キューブフル 2-ply 10/5 8/2 Eq.: -0.231
. 0.435 0.052 0.000 - 0.565 0.063 0.000- キューブフル 2-ply 10/4 8/3 Eq.: -0.240 (-0.009)
. 0.432 0.051 0.000 - 0.568 0.063 0.000- キューブフル 2-ply 18/13 18/12 Eq.: -0.323 (-0.092)
. 0.420 0.049 0.002 - 0.580 0.100 0.003
. . 2-ply キューブフル prune [world class]
自陣もあまり強くないので、急いでアンカーを外してチャンスを与えるよりかは、じっくりとボードを作って行くほうがよいだろうということでしょうか。しばらく持ちこたえそうだし、チャンスも巡ってきそうです。言われれば、確かに悪手でした。
このあと、ミスなく進められたものの、飛んできたダブルをパスさせられて、1点失います。 第2ゲームも、全くミスせずに進めて、今度は逆にパスさせまして、2away-2awayの第3ゲームへ。
第3ゲーム(1-1/3)
5-7手目・キューブ
あえてポジションを載せることはしませんが、スコア的に打ってよいものを打たずにいたところをパスになってから打つという大凡ミス。
6手目・ムーブ
- キューブフル 2-ply 24/23 6/2 Eq.: +1.059
. 0.715 0.358 0.012 - 0.285 0.076 0.003- キューブフル 2-ply 13/8 Eq.: +0.984 (-0.075)
. 0.730 0.244 0.007 - 0.270 0.073 0.002
. . 2-ply キューブフル prune [world class]
41を振った結果、ダブルが打てなくなってしまったので、ここはギャモントライへ行くべきです。とすれば、安全に行くよりむしろダブルヒットして、ブリッツ形に持ち込むのが当然でしょう。
第4ゲーム(2-1/3)
4手目・ムーブ
- キューブフル 2-ply 24/18 13/11 Eq.: +0.005
. 0.588 0.125 0.003 - 0.412 0.086 0.002- キューブフル 2-ply 11/5/3 Eq.: -0.104 (-0.109)
. 0.554 0.150 0.005 - 0.446 0.106 0.004
. . 2-ply キューブフル prune [world class]
もうギャモンはいらないので、ダブルヒットなどする必要は、特段ボードも強くないので、ありません。むしろ、アンカーを取ることのほうがずっと重要ですから、これもスコアを意識できていない手。
7手目・ムーブ
- キューブフル 2-ply 8/5 6/5 Eq.: -0.114
. 0.537 0.139 0.004 - 0.463 0.094 0.003- キューブフル 2-ply 6/2 Eq.: -0.212 (-0.098)
. 0.508 0.117 0.003 - 0.492 0.114 0.003
. . 2-ply キューブフル prune [world class]
6/2はコマを半殺しにして、あまり意味をなしていないのに対して、5ポイントメイクは重要だというところなのか、よくわからないが。8ポイントのブロットもすぐカバーできそうだし、ヒットされても相手のボードの弱さのためにあまり問題ないのだろう。
10手目・ムーブ
- キューブフル 2-ply 18/14(2) Eq.: +0.057
. 0.608 0.097 0.001 - 0.392 0.080 0.000- キューブフル 2-ply 13/9*(2) Eq.: -0.046 (-0.103)
. 0.572 0.144 0.003 - 0.428 0.095 0.002
. . 2-ply キューブフル prune [world class]
この手、ムーブ以前からピップで27勝っていて、今はシングルで十分なので、18/14(2)をせよということなのでしょう。また、13/9*とヒットしても、2ポイントのブロットがカバーできないので、ヒットされてピップで遅れるのは嫌だというのもあるでしょう。
17手目・ムーブ
- キューブフル 2-ply 13/7 13/11 Eq.: -0.242
. 0.388 0.010 0.000 - 0.612 0.009 0.000- キューブフル 2-ply 18/14(2) Eq.: -0.301 (-0.059)
. 0.352 0.002 0.000 - 0.648 0.002 0.000
. . 2-ply キューブフル prune [world class]
先のエラーと同じく2ゾロでのエラーですが、先ほどとは違って、18/14(2)をすると疑問手になります。このとき相手がゾロ目を振るなどして、ムーブ前の時点でピップが12遅れています。そのため、レースに持ち込むのはよくなくなっているのでしょう。
逆に、最善手と同等の手は、いずれもボードを造るために、下ろすなりスロットするなりの手です。要するに、レースで負けているのでじっくり待とうという、ただそれだけのことです。
総評
1つ目は、スコア状況をきちんとわかって打てていないこと。2つ目は、ピップを勘案できていないこと。スコアとピップという2つの値を意識して打たなければならないということが、よくしみて感じられます。
魔王戦予選・第1戦 vs. ありすさん
解析結果
第1ゲーム(0-0/3)
3手目・キューブ
キューブ解析
2-ply キューブレスエクイティ +0.253 (マネー: +0.228)
0.591 0.137 0.005 - 0.409 0.093 0.003
Cubeful equities:
. 1. ノーダブル +0.377
. 2. ダブル、パス +1.000 (+0.623)
. 3. ダブル、テイク+0.211 (-0.166)
Proper cube action: ノーダブル、テイク (21.0%)
このポジション、ボードこそ勝っていますが、バックマン、ピップ(-5)ともにほぼ互角で、大したチャンスもありません。明らかにノーダブルでした。 しかし、パスされます。
第2ゲーム(1-0/3)
このゲーム、大ブランダーを連発します。もっぱら、ギャモンがほしいのに攻めきれていないことが原因でしょう。
7手目・ムーブ
- キューブフル 2-ply bar/22 13/9* Eq.: +0.322
. 0.595 0.260 0.015 - 0.405 0.106 0.008- キューブフル 2-ply bar/21 24/21 Eq.: +0.100 (-0.221)
. 0.539 0.158 0.005 - 0.461 0.077 0.002
. . 2-ply キューブフル prune [world class]
相手の攻撃力が十分なのを怖がって、アンカーを作ったのですが、確かに、自陣も強く、攻めゴマは十分ですし、積極的に攻撃していったほうが、勝率・ギャモン率ともに上がるはずですから、これは当然の大ブランダー。
16手目・ムーブ
- キューブフル 2-ply bar/23 8/2* Eq.: -0.516
. 0.467 0.198 0.022 - 0.533 0.243 0.041- キューブフル 2-ply bar/23 15/9 Eq.: -1.000 (-0.484)
. 0.355 0.108 0.006 - 0.645 0.231 0.021
. . 2-ply キューブフル prune [world class]
2はエンターで確定しているので、残りの6ですが、3択。少なくとも9/3はありえません。残る2つのうち、500点弱のブランダーを選んでしまいました。無難に動かすよりもむしろ、攻めていったほうが良いということでしょう。確かに、ブロットを2つ、うち1つはインナーのそれも2ポイントに作ってしまいますが、打たれたところで、相手陣も対して強くなく、ヒットチャンスもあります。また、打たれなければ、8,9ポイントから4ポイントのブロットを攻めて埋めたり、3ポイントからおろして2ポイントを作ったりして、自陣を強くできるので、ギャモンもかなりありますから、これは攻めるべきでした。
17手目・ムーブ
- キューブフル 2-ply bar/23 3/2 Eq.: +0.653
. 0.666 0.382 0.091 - 0.334 0.132 0.015- キューブフル 2-ply bar/23* 24/23 Eq.: +0.448 (-0.206)
. 0.625 0.291 0.050 - 0.375 0.119 0.007
. . 2-ply キューブフル prune [world class]
2は、エンターしながらブロットを打つとして、残りの1が問題です。無難に24/23と動かしましたが、特に働きの無い手。それよりむしろ、3ポイントのスペアマンで、2ポイントのブロットを打っていって、攻撃的になるべきでした。相手の自陣もそれなりに強く、危険そうですが、こちらの自陣も同等で、打たれるリスクはそこまで高くなく、むしろ相手はブロットを撒いているので、どんどんせめてギャモンを取るチャンスすら十分にありますから、3/2*が支持されるのでしょう。
29手目・ムーブ
- キューブフル 2-ply 23/17 18/14 Eq.: +0.462
. 0.640 0.261 0.024 - 0.360 0.112 0.005- キューブフル 2-ply 23/13 Eq.: +0.421 (-0.040)
. 0.630 0.261 0.024 - 0.370 0.120 0.006- キューブフル 2-ply 18/8 Eq.: +0.293 (-0.169)
. 0.596 0.218 0.016 - 0.404 0.108 0.003
. . 2-ply キューブフル prune [world class]
何も考えずに18/8と動かしましたが、言われてみれば、アンカーを崩しにかかっても良いときでした。どんなにひどい場合でも、現在の攻めゴマではクローズアウトはされないし、バックマンを持ってくるのも難儀します。ですから、あまりアンカーを崩すのに危険がなく、むしろ待っている方が、危なくなっていく状況でした。
なお、23/17,18/14と23/13の40点の違いは、単純に前者の方がヒットされる確率が低いからだと思われます。
このあと、なんとか勝って2-0になりました。
第3ゲーム(2-0/3)
このゲーム、大したブランダーもなく、無事勝利し、魔王戦予選を幸先よくスタートすることができました。
総評
攻めが必要なところで、攻め足らず、リスクに目が向いてしまっているというところでしょう。 スコアを意識して、攻めと守りのバランスを見極めていかなければならないと痛感します。